2019年09月15日

DRUGIにおいて高濃度バリウムを使用するのは禁忌に近い・その理由は

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画像は1ギガ画素CCDDR9INCHのマグロの胃袋にバリト・・HDを50VW50cc一回塗布の画像

デジタル処理の重み付けにより薄層部分がデーター消失している

実際の胃袋は袋状なので前壁と後壁が重なり且つ重みづけにより前後壁が合成され平面的に表示された画像になる

DRUGIにおいて高濃度バリウムを使用するのは禁忌に近い・その理由は

デジタル画像は空間分解能は写真に比べて非常に低く情報量も非常に低い=薄い画像情報(画像処理によりフィルム写真のように重み付けして表示)これはコントラスト分解能を上げるために画像構築濃淡値の帯域幅を狭くしている

高濃度バリウムを使うと、胃表面の微妙な凹凸が帯域幅の狭さでかき消される。いわゆる病変が消えて美しい胃IMG画像が出来上がる

CCDDRでは透視で見えた画像が撮影したら消えたという現象

FPDDRでは透視自体がデジタルなので基本それに気づきにくい

医師が読影するのは作られた画像である。できるだけ画像を写真に近づける匠の技が必要である

DRCCD)方式エックス線TV装置での胃エックス線バリウム二重造影検査の考え方について

平成22年6月16日 周超音波研究所 新垣 周三

URL http://shuzouarakaki.jp

1はじめに

 消化器エックス線検査はデジタルシステムに変革され、従来の匠の技であった写真技術は影をひそめコンピューターグラフィック技術がその主流を担ってきました。

 デジタルの利点はデータ処理や管理能力に利点が高くその目的の為に開発普及しました。また経済効果やリアルタイム性も良くなり撮影枚数の制限は緩和されネット通信により瞬時に検査データを遠方広域に提供出来る利便性は計り知れないものがあります。しかし注意すべき事項に画像転送時は圧縮されるのが通常のシステム形態であり生データ保存や転送はシステム不具合を生じるため生データの蓄積等は困難な状況になるのが常です。また情報管理にID,オーダーナンバー、装置がイメージに付与する番号で管理されており情報修正は安易ではないことを念頭に入れ、受信者、オーダー、使用装置を確認して検査開始する必要性は以前よりまして慎重に行う必要性があります。

 影をひそめた匠の技とは消化器検査において早期がん発見の為に胃粘膜を描出する為の技術が必要でした、それは体格に応じたエックス線エネルギー調整、バリウムの調合、発泡剤の使用量調節、フィルム管理(現像処理や目的に応じたフィルムの変更)同じ装置でもそれらの設定をほんの一部変えるだけで幅広い目的に応じた写真を提供することが可能でした。現在そのような匠の技は必要性が低くなってきております。データー量はデジタルに比較して数万倍以上またはそれ以上にアナログはデータが重く現在の画像診断システムにそぐわないシステムとなりました。そのためデジタル画像の特性を考慮した検査システムに概念を変える必要性が生じました。

2 アナログ写真とデジタル画像の違い

@平面的な分解能の違いフィルムは銀粒子の分解能でありその大きさはナノレベルです、DRCCD900万画素)

は12インチの視野においてマトリックスサイズ(1素子)あたり0.01o

A空間的な分解能(素子の層構造)

 フィルムは銀粒子が積層塗布されており厚み方向に情報は積算されます、DR(デジタル)は平面1層の情報をコンピュータグラフィック解析を行いフイルム写真のように見せかけた厚みのない画像となります。言い換えると真っ黒い写真はデーター量が多く強い光源で観察したとき微細な病変を診断出来たり、淡い肺野の陰影などはフィルムを斜めに傾けて観察することで病変の存在の確認が可能であった。

B画質調節コントラスト分解能や処理技術

 アナログ写真は何らかのトラブル発生において画質を変える事は不可能です。過去によく起こった事例に現像トラブルが最も多く、診断困難で再検査と言う事態が生じました。

それに対してデジタルはメモリーされた画像は一般的に消滅することはなく装置が故障して使用できなくなってもデータを取り出す事が可能であり、またバックアップ機能を利用してらさらにリスクは軽減されます。また輝度や快調度を自由に変更したり、グラフィック機能を利用して全く異なる画像を作ることが可能であり利便性は高い

Cデータ管理

 アナログ写真は観察の為シャーカステンが必要でありフィルム収納庫が必要で取り出し収納は人の労力がひつようである。しかし一度準備したら簡単に比較閲覧が可能である

 デジタル画像はモニター観察により見たい画像を検索で出力し画質調節も簡易、データ管理に労力はさほど伴わない、比較観察においてはモニターの制限により困難な場合が多い。また撮影情報の書き換えが困難でありシステム不具合で情報が迷子になったり他の情報に張り付いたりするリスクを伴う。その時特定困難な場合が多くトラブルシューティングは容易でない。撮影に関しての患者入力はRISによる自動入力化により簡易化された分に応じた情報不具合の発生率は上昇している。RISPACS画像データ参照などの機能は有しているが、接続設定されていない。

3 胃エックス線検査の変化とバリウム及び薬剤使用について

@安全性

 安全性の為ブスコパン等の薬剤は一般的に使用しない。通常空腹時にバリウムを摂取するのでその刺激で蠕動運動は促進される

 バリウム投与に際してバリウム摂取前に説明と同意を得る事が義務付けされている

 その他予測されるリスクに応じて検査続行や中止等敏速に判断する必要性を推奨している、将来的に義務付けが予想される

Aバリウム製剤の変化、撮影枚数

バリウムはバリトゲンデラックス2:ウムブラゾルA1の混合を120から140VW250cc使用量この調合は昭和55年から平成10年頃まで行っていた。平成6年ごろより大粒子高濃度バリウム製剤バリトゲンHD200VW100から200cc投与に変わり現在日本全国で一般的な検査バリウムとされている(検査用バリウムの調剤は基本的にその製剤の精通者が事前に精度維持して使用時を計算して作っていた)

ルーチンワークは50cc程度のバリウム、バロス発砲顆粒3.0g、追加1.5gを投与し12枚撮影

1‐@3.0gの発砲顆粒を5cc程度の少量の水で服用し、胃前壁小伸展薄層または二重造影 

1−A胃後壁正面小伸展二重造影

追加でバロス発砲顆粒1.5gを投与し、コップの残り200ccを飲ませながら食道の撮影

2−@上部食道正面バリウム通過瞬間を捉えた食道正面充影2−A下部食道第一斜位食道伸展二重造影9インチ2分割

3 立位充影12インチ1枚撮り  

4 腹臥位充影12インチ1枚撮り

5 胃後壁正面中伸展二重造影9インチ1枚撮り   

6 胃後壁正面中伸展二重造影9インチ1枚撮り

7 胃体中後壁小湾第2斜位振り分け中伸展二重造影9インチ1枚撮り

8 胃体上壁第2斜位中伸展二重造影シャツキ―9インチ1枚撮り

9 4分割コマ二重造影一コマ6インチ一枚撮り

10 4分割コマ二重造影一コマ6インチ一枚撮り

11 4分割圧迫撮影  12 4分割圧迫撮影(圧迫撮影は8キロセッティング)

健診は上記2,3,5、6、7、8、9、11を7枚に収めるドックは同じ枚数

B大粒子高濃度バリウム製剤バリトゲンHD200VW100から200cc投与による撮影の変化

 バリウムの目的は従来のルーチンが見直され素早く安定した二重造影を得るために改良されたものであり、流動性を良くし胃粘液を素早く洗い薄く塗られても胃粘膜を描出出来るようにバリウム粒子が大きくなった。粒子が大きく粘調度が低いので作ってから数分以内に使用しないと沈殿分離してしまう欠点が生じ、作ってすぐに使用可能なように製品改良された。また飲みやすいように香り付けされていた(バニラの香り)ものが無臭になった。

従来に比べさらっとした飲み心地で後味に口に粉っぽさが若干残る。流動性が良く、数時間で便となり排出される頻度が多くなった。この特性を利用して小腸バリウム二重造影検査が可能となり、1日がかりの小腸バリウム二重造影法が2から3時間程度に短縮されたほど腸管通過スピードは速い。

注)体位変換やローリングに注意しないと規定の分量で規定の撮影を実施できない状況が安易に生じる。また投与量も250ccから100から200ccへと分量が少なくなったことも一因する。最も体位変換が変わったのは目的の部位に広く効率よくバリウムを塗らなければならない事と胃液とバリウムが分離してみられた場合(立位充影で2層構造像)

体位変換で撹拌して混ぜ合わせる必要が出る。この場合撹拌が目的なので全回転ローリングは必要としない。

デジタルデバイス利用時のバリウムの注意

DRUGIにおいて高濃度バリウムを使用するのは禁忌に近い・その理由は

デジタル画像は空間分解能は写真に比べて非常に低く情報量も非常に低い=薄い画像情報(画像処理によりフィルム写真のように重み付けして表示)これはコントラスト分解能を上げるために画像構築濃淡値の帯域幅を狭くしている

高濃度バリウムを使うと、胃表面の微妙な凹凸が帯域幅の狭さでかき消される。いわゆる病変が消えて美しい胃IMG画像が出来上がる

CCDDRでは透視で見えた画像が撮影したら消えたという現象

FPDDRでは透視自体がデジタルなので基本それに気づきにくい



4 DRX-TVCCDオートアイリス方式)の解像度とビューアーの解像度マッチング

@画質の推測

 CCDカメラを900万画素として空間分解能を考えた場合30センチ(12インチ程度)の視野における空間分解能は計算上0.15oこれを6インチに変えると0.075oの空間解像度になる(撮影像にリス目が確認できないので実際には0.3o程度の分解能ではないかと示唆する)撮影はアイリスを絞り出来るだけ画像拡大して空間構築する素子数を増やす事が重要である

 DRシステムにおけるコントラスト分解能は非常に高いのでバリウムは高濃度の必要性は少ない(胃液に影響を受けない為には高濃度バリウムが必要である)、従来のベタ乗り厚化粧は必要なく、薄化粧でムラなく均一性の保たれるバリウムの乗りが好ましい。

A撮影像にリス目が確認できない現象について

従来はAD(アナログデジタル)変換DD(デジタルデジタル)変換 フィル系またはブラウン管方式高画質モニターDA(デジタルアナログ)変換され、画像観察を行ってきた。それにより0.15ミリピッチ程度のリス目は観察可能であった。また透視画像で見えたものが画像に反映されない現象は、透視画像は動画であり1秒間の数十コマ出力されている、それはブラウン管に残像現象としてデータは積分され、さらに人間の目にリアルタイム映像として捉えられるので自然に画像データは積算され画像は重みを増す。撮影はその一瞬の1コマなので当然のごとく、データは薄い。

何故10M画質モニターで観察できないのか、基本的にデータの持つ分解能にマッチしたモニター分解能で観察しなければならない。理論的に9倍拡大で等空間分解能になる

5 エックス線テレビUGI検査技術について

 基本的に従来のルーチンワークで撮影し後に画像テェックする、いわゆる撮影技術に精通した検査方法はこれからのDD時代には通用しにくくなってくる。

 撮影及び概念を変えなければならなくその項目として下記に箇条書きで記載します

記 今後に向けて変えなければならないUGI概念

@DD画質の特性重みを理解する

A透視に比較して撮影画像は、データ量は低い

B目的をしっかり持たないと診断可能な画像は記録できない

C蠕動運動鎮静剤ブスコパン無しの検査が一般的であり、消化管生理学の理解が

必要である。空気で胃の動きを抑制するなど方法は存在する

    D従来のバリウム調合や消泡液の添加、発砲剤投与等過去のルーチン概念は捨て

て新たなバリウム調合投与方法、撮影ルーチンワークなど構築する必要がある。

       E消化器バリウム造影検査は臨床現場では淘汰されつつあります。しかし健診業

        務など安全且つ省エネ効率的な健診業務は必要性が高くなってきている傾向を

感じます。そのため健診に応じた技術者を育成しなければなりません。

    Fモニター解像度が低い場合の対処として等ピクセルサイズになるまで拡大して

観察する必要がある。過去にフィルム観察時に虫眼鏡(拡大レンズ)を使用し

たノウハウ及び概念

posted by usugitec at 12:14| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする